猫のいる焼け跡

僕が新宿駅近くのテレアポで、夜11時から朝9時まで働いていた頃の出来事だ。

夜魔

この盃を受けてくれ。復活営業は、もうしない

この盃を受けてくれ どうか波々注いでおくれ 花に嵐のたとえもあるさ サヨナラだけが人生だ 10月某日、10年前に閉店した僕がママをしてたゲイバーの1日復活営業の日。 当時のスタッフを集めて、当時と同じ場所のバーを借りた。 当時の営業時間に合わせて夜9時から朝7時まで店を開いた。

ケツワレを眺めて泣いた夜

店のトイレを和式から洋式に替える工事を控えた前夜、僕とスタッフのシュンは店に来て荷物の整理をしていた。 工事のあいだは店を休みにして、スタッフみんなで初めての旅行に行く計画だった。 翌朝、バンを借りて新宿から山梨へ向かう。

44歳の誕生日ヒャッフーーー！！

先日、僕は44歳の誕生日を迎えた。 誕生日だぜヒャッフーーー！！ みたいなテンションになることは一切なく そうか、44歳になったのか、と、ありのままの現実として受け入れることが出来た。 それから、あと何年生きられるんかな、と考えた。

善き隣人が武器を構える日

僕は自分で、どちらかというと社会的に常識寄りの人間だと思っている。 選挙には行き、政治はウォッチしながら憂いもし、特に過激な思想はなく、日本という国に住む社会の一員としての自覚がある。 どんなに痛ましい事件を見ても、まだ判断できないものは「まだ分からないよね」と考え、法のもとの裁きがあるのであれば、当事者以外がどうこうする話ではないと思っている。 公平であることを是とし、正義感もある。 ゲイだからどうこうはマジで関係なく、逸脱しない一市民の感覚で日々を生きている。

真夏の堤防道路、その白昼夢

８月のそれはそれは暑い日中、 僕と彼氏のＹさんは自転車で川沿いの堤防道路を走った。 日陰もなく灼熱かと思いきや、涼やかな水辺の風が身体を駆け抜けていく。 真っ直ぐな道をゆっくりと、辺りの景色を見渡しながらペダルを踏んだ。

新しい生活は落ち着いたかい？

東京から川崎市に越してひと月が経つ。

私は今の話をしている

公民館と呼ばれた僕の部屋

7月中旬、僕は15年住み続けた新宿の部屋を引き払って、彼氏と一緒に神奈川県・中原区へ移り住む。 20代半ばで上京してからの東京生活に、ひとまず幕が降りる。 もしかしたらもう、東京に住むことはないかもしれない。

ねぇ、誰かいい人いない？→紹介しない

飲み屋をやってた時、たまにお客さんに言われる 「ねぇ、誰かいい人いない？」 には、そもそも正解がなかった。 僕はお客さんにそういうつもりで誰かを紹介したことは、一度もない。

母曰く、ここは変態が集まる街

僕が高校に入ってしばらく経った頃、   妹が観ていたテレビで「新宿二丁目」が取り上げられていた。 妹が母に訊いた 「ここってどういう場所なの？」 それに対して母は 「ここはね、変態が集まる街よ」 と答えた。

自己紹介

ジソ。40代。元ゲイバーのママ。巨漢。 都内勤務の会社員で、9年目の彼氏と同棲中。

本名より慣れ親しんだ名前

ジソと呼ばれてもう20年近くになる。 もちろんジソは本名ではなくて、ゲイとしての名前だ。 東京の友人にはもちろん、ママ時代もお客さんからジソママと呼ばれていた。 気付けば、本名と並ぶくらい、いや、本名以上に呼ばれてきたように思う。

元彼と僕の6年と15年

3月5日は、元彼の誕生日だ。 僕が22歳から28歳までの6年間付き合った人。

ジソ

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